Notes: The First Monday in May Vol.2

English script comes after Japanese!

ストロベリーフィールズフォーエバーへようこそ

前回の記事の投稿後、考えてもいなかった程の感想を頂きました。恐らくこれも読んでいるだろうあなたへ。どうもありがとう。

 

さて、前回に引き続きメットガラ ドレスをまとった美術館 を観て感じたことを綴りたいと思います。ちなみにこのドキュメンタリーはHuluにて配信されていますし、興味を持った方にはNetflixにて配信されている “ファッションが教えてくれること” (原題: “THE SEPTEMBER ISSUE”)をオススメします。

今回のテーマは、ファッションは芸術になり得るか?です。

 

あなたはファッションをアートだと思いますか?

洋服を愛する彼女にとってファッションはアートかもしれないし、オシャレに興味のないあの人にとって、ファッションはただの流行りの服かもしれない。

映画の舞台メトロポリタン美術館においてはどうだろう?美術館に館長であるトーマス・キャンベルによると、もともとアートとして認められたのは、絵画、建築、彫刻のようなジャンルで、それ以外の服飾などは装飾美術として軽視されていたみたい。アンドリューやアナ・ウィンターはこれを19世紀的考えと呼びます。当時、コスチュームインスティチュート(服飾部門)主任キュレーターだったハロルド・コーダは

服飾部門は地下にあり 気分的にも暗く、我々は狭い北側でひっそりと作業を行なっていた

と語ります。確かに今年の2月、METを訪れたときに服飾部門の ”IN PURSUIT OF FASHION THE SANDY SCHREIER COLLECTION" という展示が見たくて迷っていたら、係の人がそんなとこにいたら一生見つかんないよって連れて行ってくれたんだけど、こりゃ初心者は見つけれんわと思った。

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METってトレードマーク(?)の階段(ゴシップガールのブレアたちがフローズンヨーグルト食べてたとこ)を登って入館すると正面のカウンターの奥に大きな階段があるのね。目立つからみんなそれを最初に登って色んな展示を回るんだけど、そっちに行っちゃうと服飾部門にはたどり着けないの。入館してすぐ右に曲がったらエジプト芸術が並んでるんだけど、そのエリア内にある階段を降りてくとやっと服飾部門のコーナーがある。迷路かよって思っちゃったよね。しかも展示場自体も広くない。

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(辿り着くまで迷路なのにまだ階段降りるんかい!て感じ)

そもそもメットガラを開催する目的はチャリティなんだけど、なんのための?って思った人いませんか?答えは服飾部門の利益のため。なぜなら服飾部門はMETの中で唯一、自ら集めた資金で運用されなければならない学芸部門であるから。高額のチケットは運営資金に回されており、アナ・ウィンターにとってメットガラは商業目的ではないとクリエイティブ コンサルタントを務めたバズ・ラーマンは話します。

服飾部門は華やかなイメージとは裏腹に日の目を浴びにくくて、決して地位も高くないということを分かってくれたかな?ファッションは美術として認められにくい歴史を辿っているのです。

だけどあるとき転機が訪れます。きっかけは鬼才ながら若くしてこの世を去ったアレキサンダー・マックイーンの回顧展。2011年の5〜8月にかけて開催された アレキサンダー・マックイーン 野生の美しさ” は人々の心を動かし、記録的反響を呼びました。それは後に開かれる展覧会の善し悪しが比較される程に。これを機にようやく美術評論家はファッションを ”アート” だと認識し始めました。

しかしファッションをアートだと認めないデザイナーもいます。創始者の死後、低迷していたシャネルを復活に導いたカール・ラガーフェルドは、デザイナーが自らをアーティストと名乗るのは最悪だと言います。アーティストならば、ランウェイでなくギャラリーへ行けと。

ま、確かに分かる。例えばだけど、ファストファッションの服がアートか?と言えばなんか違うよね。ただ着るためだけに生まれた普遍的なデザインの衣服だってもちろん存在する。だけど、人の心を動かす衣服は必ずあると思う。ハロルド・コーダは、確かに全てのファッションがアートになり得る訳ではない、と認めながらも衣服は説明無しに壁を越え何かを表現できるのだと語りました。

今年の3月、阪急うめだ百貨店でDIOR FROM PARIS TO JAPAN 「ディオール、パリから日本へ」展が開催されました。関西在住の方なら訪れた人は多いんじゃないかな?入場無料だったので私も友人と行ってきました。入ってすぐに展示されていたのは、日本の文化に着想を得て作られたオートクチュールの数々。コロナがじわじわと広がり始めてた時期だったけれど会期が延長される程、多くの人が訪れ、沢山の来場者が作品を写真に収めていました。ハロルドの言葉を借りるとすれば、クリスチャン・ディオールの創り出す作品は説明なしに国という壁を超え、日本の美を表現したのです。美しいと感じるから写真に撮ろうとするのであって、 ファッションに人々の心を動かす力があったからこそ多くの人々が訪れたのだと思います。

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(桜をモチーフとした作品がすごく印象的)

芸術とファッションが好きな私にとって、服飾がアートだと認められにくいというのは寝耳に水だった。2017年にMETで開かれた、川久保玲コム・デ・ギャルソン :間のアート に母と足を運んだ際には、川久保玲アバンギャルドで反骨的な作品を前に心を揺さぶられ、高揚したのを今でも覚えてる。

f:id:takeyouaway:20200526213505j:image (2017年8月11日撮影)

こんな風に言葉なくとも人の心に何かを訴えることができるファッションはやっぱりアートじゃないか?なーんて映画を観て思いました。

さて、ブログを読み終えてみて皆さんにとってファッションとはアートでしょうか?一度考えてみてください。

 

Welcome back! I got some impressions about the previous article. I appreciate it so much!

The same as last time, share my impressions about a documentary movie, The First Monday in May

I start with asking you a question.

Is fashion art? 

Probably whether fashion is art or not depends on the person. For who looks forward to new fashion magazin issue pablished every month, fashion might be art. For who isn't passionate about fashion and wear easily available clothes everyday, fashion might be just trendy clothes. But through The First Monday in May I thought fashion is art more than people usually think.

In the first place, do you know what Met Gala is for? I had thought Met Gala is only a big fashion event but actually it has reasonale cause. In fact, Costume Institute of the Metropolitan Museum of Art has to raise their activity funds by themselves. That is Met Gala is fundraising.

When the last time visited MET, I couldn't find the exhibition held by Costume Institute because their place is far from where most people are high likely to go. They are placed in North sector in BASEMENT!! What is more, their space is very small. 

f:id:takeyouaway:20200526213822j:image(”IN PURSUIT OF FASHION THE SANDY SCHREIER COLLECTION" Exhibition by Costume Institution of the MET in 2020)

Why are they terated like this? This is because fashion has been looked down compared to other genre of art for long time.

According to Thomas Campbell, Director, the MET, "Art" was originally concidered to be painting, architecture and sculpture. Other than that were dismissed as decorative art. Thomas and Andrew Bolton, Curator, the Costume Institute of the MET, call such attitude "19th century idea". But still now, the status of fashion is quite low in 21th century.

However, an exhibition "ALEXANDER McQUEEN SAVAGE BEAUTY" in 2011, a year after when McQueen passed away, changed the fashion history. A huge number of people visted the exhibition and were touched by McQueen's works. And art critics finally started recognizing fashion as art for the first time.

However, some designers don't think about themselves as artists. Karl Lagerfeld, who had worked with Chanel until his death, said "It is boring desiners call themselves artists. Chanel was a dress maker. Vionnet and Lanvin as well."

Of course Harold Koda, ex-Curator in Charge, Department of Costume Institute, shows some understanding that not all of clothes is art and some of them are commercial. However now that the definition of art is changing after Dada or Warhol, fashion shouldn't be ignored as just decorative art anymore because it sure has a power to tell stories. It goes beyond even language. And also fashion might be one of the closest ways to touch art in our dailly lives.

Finishing writing this, let me ask you again.

Is fashion art?